シングル女性の場合、老後が心配…

後ろ向きの二人の女性

多様な人生設計

経済が発展し文化が成熟したことによって、女性にも多様な人生設計というものが許されるようになってきました。
昔は女性が本格的に仕事をするということは難しく、やろうと思ってもなかなか出来なかった人生を今では比較的簡単に選ぶことができるようになっています。
その一つであるのが「生涯シングル」という選択です。

かつてある程度以上の年齢になった女性というのは自分自身の生活に十分なだけの収入得ることが難しかったといえます。
そのため、好む好まざるに関わらず、生活のために結婚をする、ということが当たり前でした。
さらに、今以上にシングルであることに対する偏見が存在しており、世間体のこともあってそれほどしたくもない結婚を選んでいた人も多いでしょう。

現代ではそれが可能になりました。
しかし、ある意味これは日本の歴史において初めて「自分の収入を頼りにして老後を迎える女性」が一般的になったということでもあります。

男性に比べてモデルケースが少ないですし、自分の老後のマネープランを考えられていないという人も多いのではないでしょうか?
そこでここでは、シングル女性の場合、老後に対してどのような準備をしておくべきなのかを見てみましょう。
ここでは、シングルの女性の老後の金銭事情について、厳しい状況に陥っている人が多い、ということをまず紹介します。
>>警告!3人に1人の独身女性は貧乏な老後生活が待っている…|独身女性の老後

老後のことを考える場合、まず重要になるのが老後に向けた貯金作りです。
これが女性の場合、あまり出来ていないケースが多いという結果となっています。
これはまだまだ男性に比べて収入自体が少ないということと、あまり貯金に対して意識的ではない人が多いとうことが関係しています。
独身女性の3分の1が貯蓄を全くしていないという結果となっており、これでは老後に大きな不安があるでしょう。

老後の資金について考える時、まずしっかり見据えておかなければならないのが「収入空白期間」です。
現在、老後の主な収入源となる年金の支給開始年齢は65歳となっています。
少子高齢化の状況であるため、これが10年後、20年後には更に上がっている可能性も否定できません。
対して、定年は多くの企業で60歳となっているため、退職後年金支給開始までの5年間は無収入となり、退職金と貯蓄をベースにして生活しなければなりません。

これは男性の場合も同様です。
シングル女性の場合、経済的な柱が別に存在していないため、これを全て自分で用意する必要があるわけです。

老後以前の備えも重要

また、定年を迎えて老後に差し掛かる前にも、貯蓄というのは重要な意味があります。
もしかすると、40代や50代で病気をしてしまい、仕事ができなくなってしまうかもしれません。
そんな時、療養中を生活できるだけの資金がなければ、社会復帰が難しくなってしまう可能性があるでしょう。

ちなみに、治療費については多額の用意をしておく必要があるわけではありません。
ガンの先進治療のような特殊な例を除けば、健康保険を利用することで本人負担額は3割まで減らすことが出来ます。
また、月ごとの医療費の支払いが目安として8万円を超える場合には高額医療費制度を利用することが出来、それ以上の医療費は還付を請求できます。
つまり、少なくとも8万円程度を用意しておけば、医療費自体についてはそこまで重大ではないということです。
まずはこういった緊急用のお金を作り、その上で老後資金を貯めるようにしましょう。

価値が大きく変動しない財産として、ローンを組んで住宅を購入するのも備えの一つです。
働けるうちに働いて自分の住宅を持っておけば、住むところは確実に確保できます。
病気や事故で働けなくなっても、住宅を貸して家賃収入を得られる可能性があります。
将来誰かに貸すことを考えると、人気のある住宅地の家を購入した方が売りやすいです。
具体的な目標金額として、不動産会社のサイトなどを参考にしましょう。
折角仕事から開放される老後を、苦しい生活にしないためにも少しずつ準備をしていくのが重要です。

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